二日酔いの予防と解消法 辛い症状を和らげるには?

シェアする

49 60830ff1528df2193461c276292b171b_s

年末年始、3月、4月は出会いと別れの季節、夏はビアガーデン、収穫の秋… 年中楽しいお酒を飲む機会があります。 ついつい量が増えてしまい二日酔いでぐったり、という経験は多くの人がされているでしょう。
今回は、二日酔いのメカニズムと予防法、対処法をお伝えします。

1.二日酔いのメカニズム

①脱水

アルコールを飲むと、トイレが近くなると思います。
アルコール飲料の大部分は水分であり、多量に飲むと体内から排泄しようとします。
この時に、体内の水分調整をする「抗利尿ホルモン」の分泌がアルコールにより抑えられ、たくさん尿を排泄します。
こうして身体は脱水状態になるのです。

②アセトアルデヒドの蓄積

アルコールは、まずは肝臓でアセトアルデヒド、次に酢酸に分解され、最終的に水と二酸化炭素に分解されます。

アセトアルデヒドには毒性があり、体内にとどまることで、吐き気や頭痛などが起こり、血液を伝わり全身に不快な症状を引き起こします。
お酒に弱い人は、もともとアセトアルデヒドを分解する「脱水素酵素」が体内に少ないため、血液中にどんどん流れてしまうのです。

③胃腸障害

胃の粘膜は、アルコールにより刺激を受けます。 その刺激によって胃酸分泌が促進され、胃酸過多の影響で胃炎を起こすことがあります。
胃炎をおこすと、胃の働きが悪くなり、消化不良などがおこります。

2.上手に二日酔いを予防するためには?

二日酔いを予防するためには、飲酒する前から対策をとることが重要です。
アルコールが急激に体内に入ることで酔いがまわり、二日酔いの原因となります。 少しでもアルコールの吸収を遅らせることが、二日酔いの予防になるのです。

①ドリンクや医薬品

「ウコンの力」「へパリーゼ」「ノ・ミカタ」「ハイチオールC」など、たくさんのドリンクが販売されていますね。
ウコンはアルコールの分解や肝臓の働きを助けてくれます。 アルコールが弱い人や疲れている人は、肝臓の働きを助けるウコンがよいでしょう。
ノ・ミカタ、ハイチオールCは、アセトアルデヒドの分解を助ける働きがあります。

②飲酒前や飲酒中に摂取したい物

脂肪
アルコールの吸収を抑えるために、脂肪分を摂取するのもよいです。
バターやオリーブオイルをスプーン1杯飲む方法もあります。 飲み会などでは、ドレッシングをたっぷりかけたサラダやナッツ類、ゴマを食べることでも効果があります。

緑茶
脂肪分はちょっと困るという人は、緑茶を飲むのもおすすめです。
緑茶に含まれているカテキンには、アルコールなどの吸収を阻害する効果もあります。


アルコールにより身体は脱水状態となるので、水をできるだけ多く摂ることが必要です。
お酒は水割りにする、水も一緒に頼み合間に飲むなど工夫するだけでも随分違います。
また、寝る前にコップ1~2杯飲むのも効果があります。

魚貝類
シジミやあさりに含まれるアラニンには、肝臓の活動を活発化し、アルコールの分解を促進する働きがあります。
また、タウリンには胆汁の分泌を促す働きがあるので、肝臓の酵素を助けてアルコールの分解を促進します。 タウリンは、タコやイカ、ホタテなどの魚介類に多く含まれています。

3.二日酔いの症状別対処方法

二日酔いになってしまった時の症状別対処法です。

①頭痛

朝、頭痛で目が覚めるほど二日酔いの頭痛は辛いものです。
とにかくアルコールを分解することが必須ですので、コップ1~2杯の水と頭痛薬を飲みます。
あとは、ただひたすら頭痛薬の効果が出るまで待つのみです。

②吐き気

本当に吐きそうな時は、吐いてしまった方が胃の中を空っぽにできるのでよいです。
ただし、無理に吐くことはやめましょう。
水分をとる時は、冷たい温度だと胃を刺激するので、体温程度で飲むことをおすすめします。
水やお茶のほか、ナトリウムを含んだ味噌汁やスポーツドリンクを飲むのが体内の水分を保持する上で効果的です。

③下痢

水分をとることが大事です。 先述のとおり胃や腸を刺激しない温度がいいです。
食事は消化のよいものを摂り、症状がひどい時は下痢止めの薬を飲むといいでしょう。

最後に

二日酔いは、アルコールを飲む前から対策をとることが重要です。
そして、アルコールを飲んでいる間の対策もかかせません。 一緒に食べるものを工夫したり、合間に水分をとると二日酔いの予防になります。
それでも二日酔いになってしまったら、まずは水分をしっかりとり、症状に合わせた対策をとることが早期回復のポイントです。