本当に安心安全か オーガニック食品・化粧品にまつわる真実

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オーガニックと聞いて、あなたはどんなことを思い浮かべるでしょうか?
漠然と「安心」「安全」「いい物」というイメージを持っているかもしれません。
ところが、実際には私たちがイメージしているものとは異なる面も少なくないようなのです。
今回はそんなオーガニックにまつわるお話です。

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1.オーガニックとは

オーガニック=「有機の」という意味です。
化学肥料や農薬を使っていない、太陽・水・土地・生物などの自然の力を利用して栽培された野菜や添加物を使用していない食品のことです。

農林水産省が管理するオーガニック専門機関「有機JAS規格」の認定を受けたものだけが、「オーガニック食品」「有機食品」として販売することが許されています。

①JAS認定について

JASの認定を受けるためには

・3年以上農薬や化学肥料を使用していない土地で生産されたもの
・遺伝子組換え野菜ではない
・害虫防除に農薬を使用しない

などの細かく厳しい基準をクリアしなければなりません。

通常栽培で育てられた農作物よりも科学的な面の危害リスクはかなり低めになっているのですが、JAS認定については注意点があります。

②JAS認定の注意点

(1) 農薬の使用について

先ほどオーガニックの説明で農薬を使っていないと書いたのですが、この表現は実は正しくありません。 JASから認定を受けた31種類の農薬については使用可能で、有機と言っても完全に無農薬というわけではないのです。

(2) オーガニック表記について

厳しい基準をクリアしたものだけが「オーガニック」や「有機」と商品に表記して販売できることになっています。
しかし、広告表記に関してはオーガニックや有機の表示規制がないので、JAS認定を受けていなくても広告表記だけなら表示できてしまうのです。

2.有機と無農薬の違い

次に、無農薬についてご説明します。

無農薬とは、その名の通り農薬や化学肥料を使用せずに栽培された農作物のことを言います。
有機はJAS認定の31種類の農薬が使用可能なので、これだけ聞くと有機よりもさらに安全に感じるかもしれません。 しかし、無農薬にも注意しなければならない点があります。

JAS認定の有機には「3年以上農薬や化学肥料を使用していない土地」という基準がありましたが、無農薬には農地についての規定がありません。 そのため、前の年に農薬や化学肥料を使って農作物を栽培していた土地でも、今年度の栽培で農薬や化学肥料を使用しなければ無農薬となってしまうのです。

つまり、「有機」と「無農薬」の違いとして、農地についての規定が「有機」にはあって「無農薬」にはないということです。

3.オーガニック食品の問題点や注意点

①オーガニック食品の注意点

JASマークがついた農産物や加工食品、畜産物の事をオーガニック食品または有機食品と言います。
JAS認定を受けたものなので薬剤使用などの面では通常栽培の農産物よりも安全であると言えます。 しかし、栄養価については一般の食品より高いという科学的根拠はありません。

また、JAS認定を受けるのは厳しいチェック項目があるため、独自にオーガニック栽培を行ってオーガニックをアピールする農家さんなどもあります。
しっかりとオーガニックの基準を満たしているかどうかは、認定を受けていないと分からないので注意が必要です。

②オーガニック食品の問題点

JAS認定のチェック項目の中に「遺伝子組換え野菜ではない」という項目があります。
しかし、実質は遺伝子組換えに関しては表示規定が曖昧なため、知らないうちに遺伝子組換えのものを使用してしまっている可能性があるのだそうです。

実際アメリカでは、遺伝子組換えの表示規定がなく、ほとんどのものが遺伝子組換え商品だと言われています。
そのため、アメリカの農産物でできた肥料を使用したりしていると、知らないうちに遺伝子組換え野菜を取り入れてしまっているのです。

こういったことがオーガニック食品の大きな問題となっています。

4.オーガニック化粧品の問題点や注意点

①オーガニック化粧品とは

農薬や化学肥料を使わずに栽培された有機野菜や植物などを使用して製品化した化粧品ををオーガニック化粧品と言います。
肌への刺激が少なく、肌本来の力を取り戻しながらケアをするのが特徴です。


②オーガニック化粧品の注意点

オーガニック化粧品と思われがちな「無添加」や「自然派」などをうたった化粧品はオーガニックではありません。 これらの商品は科学的合成成分をまったく使用していないのではなく、極力抑えただけです。

また、ぜひ覚えておいていただきたいのが、すべての成分がオーガニックでなくても、1種類でもオーガニック成分が配合されていれば「オーガニック化粧品」と名乗ることが可能という点です。

中にはパラベンなどの防腐剤をたくさん使用している商品もあるので、購入する前に記載されている成分表を確認するようにしてください。

③オーガニック化粧品の問題点

フランスやドイツ、オーストリアなどの国ではオーガニック化粧品に関する基準認定団体などのしっかりした環境が整っているのですが、日本にはそれがありません。
その弊害は先述のとおりです。
日本でもオーガニック化粧品への注目や関心が高まっているので、早急な基準の確立が望まれるところです。

最後に

オーガニックに対する「安心」「安全」というイメージは、必ずしも正しくないということが分かりました。
オーガニック食品を購入するならJASマークがついているもの、ついていないものを購入するなら信憑性があるものを選ぶ。 化粧品については、必ず成分表を確認するようにしましょう。
オーガニック=「安心」「安全」であると盲目的に信じるのは危険です。

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