人間、何歳まで健康・元気に過ごせるでしょうか。 20~30代にとっては遠すぎて意識できないかもしれませんが、40代以上の方々にとってはそう遠い未来のことではありません。
今のうちから生活習慣を改善することで健康寿命は延ばすことができる、今回はそんなお話しです。
1.健康寿命とは
健康寿命とは、日常的、継続的な医療・介護に依存しないで自分の心身で生命維持し、自立した生活ができる生存期間のことをいいます。
そして、健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。
つまり、心も身体も自立した状態で日常生活を送れる期間が健康寿命ということです。
この健康寿命は、国がきちんとデータを出しています。
日本人男性の平均寿命80.21歳に対して健康寿命は71.19歳。 女性の平均寿命86.61歳に対して健康寿命は74.21歳となっています。
つまり、健康寿命と平均寿命の差が、男性で9.02歳、女性は12.4歳あることになります。
この健康寿命と平均寿命の差が「健康でない期間」であり、その差は男性よりも女性の方が大きいことが分かります。
2.健康寿命を延ばすための秘訣
健康寿命で考えると、自分の人生、そうのんびりのしていられないことが分かります。
60歳で定年になっても年金だけでは生活できないので、さまざまな形で働き、やっと老後のんびり生活をと思ったらもう70歳。 そうすると間もなく健康寿命に達してしまい、なんらかの形で介護を要する状態になるのが一般的というわけです。
少しでも健康寿命を延ばし、豊かな老後を送るための秘訣は、心と身体の健康を維持することです。 それには日々の生活習慣を見直し、悪いと思う部分は積極的に改善していかなければなりません。
以下、老いる前から実践すべき「健康寿命を延ばす7つの生活習慣」をお伝えします。
3.健康寿命を延ばす7つの生活習慣
健康寿命を延ばすためには、血管年令、骨年令、腸年令を若く保つことが重要です。
その方法を7つご紹介します。
①~④が食生活の改善、⑤⑥が運動不足解消、⑦がメンタル・思考法の転換です。
①血液をサラサラにする食品を摂る
・玉ねぎ、納豆、青魚、黒酢など、血液をサラサラにする食品を毎食取り入れましょう。
・玉ねぎの苦みと香りは、硫化アリルという成分によるものです。 この成分は血液の凝固を遅らせる効果があります。
・納豆に含まれるナットウキナーゼという成分には、血栓を溶かす作用があります。
・青魚には含まれる油には、人間の体に必要な必須脂肪酸が含まれています。 これが血液サラサラ成分です。
②抗酸化作用がある食品で老化を防ぐ
全身の細胞から発生する活性酸素が身体を酸化させることで老化が始まります。
身体の酸化を防ぐ、活性酸素の発生を抑える抗酸化作用がある食品を摂りましょう。 バナナ、お茶、コーヒー、エゴマ油、赤ワイン、お茶、コーヒーなどに含まれています。
・バナナは、最も抗酸化作用が高い食品です。1日1本、バナナを食べましょう。
・コーヒーや赤ワインには、抗酸化作用のあるポリフェノールが含まれています。
コーヒーなら1日1~2杯。 お酒は飲みすぎに注意しなければいけませんが、飲むなら赤ワインを飲みましょう。
・お茶には、ポリフェノールとカテキンが含まれています。 カテキンには強い抗酸化作用があります。 毎日摂取できる身近な食品としては、お茶もいいですね。
・エゴマ油には、抗酸化作用のあるαリノレイン酸という成分が多く含まれています。
・アマニ油には、エゴマ油より若干少ないですが、αリノレイン酸が多く含まれています。
アマニ油の方が低コストでお財布にやさしいです。
③カルシウムやたんぱく質を十分にとり、骨を強くする
カルシウムだけを摂取しても骨は強くなりません。 骨をつくる条件を整え、骨が減るのを防ぐことが大切です。
・牛乳や乳製品、小魚、小松菜などの野菜に含まれますが、吸収が良いのは牛乳をはじめとした乳製品です。
・納豆や豆腐などの大豆たんぱくはカルシウムも多く含みます。
④腸の健康を保つ
あらゆる健康は腸内細菌にあると言われています。
日本人の腸は高齢化していると言われています。 何をしたらよいかというと、やはり食生活の改善になります。
・食事を肉中心から野菜中心の生活にしましょう。
・ヨーグルトをとり、善玉菌を取り入れましょう。
骨を強くするために必要なことは、カルシウムやたんぱく質の摂取だけではなく、運動も大切です。
人間の体をつくるためには、筋肉を強くして丈夫な骨づくりが必要です。 運動には骨の中に骨量を呼び込む働きもあります。
また、運動することで肥満を解消することにもつながります。
運動しようと思っても、なかなか行動にうつせないかもしれません。 でも、自分の健康でいる期間を考えると毎日の生活を少し工夫することで、元気でいられる期間の延長につながります。 ぜひがんばって実行しましょう。
⑤週3回以上運動をする
週3回以上スポーツをしたり何らかの運動をする中高年は、高い骨密度を保っているとされています。
⑥エレベーターは使用しないで階段昇降を心かける
階段以外でも、一つ手前の駅で下車して会社に行く、または帰りに一つ手前の駅で降りるなどの工夫も取り入れるといいでしょう。
人間の体は脳の機能によって支配されています。 健康を保つには、肉体の健康だけでなく脳も健康でなければいけません。
脳が健康でいるための条件は、心が若く健康であることです。 心が病気になってしまうと食事もとれなくなり、身体を壊す原因となります。
⑦ポジティブ思考を心かける
時には落ち込んだり、人生には予想もしない困難な出来事ってありますよね。
でも、前向きな気持ちを持ち続けることはストレスをためない一番の方法です。そのためには、誰かに話す、大声で笑う、好きなこと(趣味など)に没頭することも大事です。
まとめ
生活習慣を少し変えることで、人生、健康でいる期間を延ばすことができます。
今からでも遅くありません。 ぜひ日常生活にもぜひ取り入れてみてください。