何気なく首もとを触ったら、ポツっとするものが… それはもしかしたらイボかもしれません。
放置しておくと、気が付いた頃にはあちこちに増えている可能性があります。
イボが増えると、気になってストレスを感じるなどあまり良いことはありません。
そこで今回は、このようなイボの原因や取り方などについてご紹介します。
1.小さいイボの正体
小さいイボは「首イボ」や「老人性イボ」などと呼ばれ、加齢が原因で起こりやすい腫瘍です。
腫瘍といってもほとんどが良性の腫瘍なので、放置していても身体に悪影響はありませんが、どんどん増えていく可能性があります。
このイボにはいくつか種類があるので、ご紹介しておきます。
①アクロコルドン
2~3㎜程度の大きさで、あまり盛り上がらない小さいイボです。
色は肌色で目立ちにくく、痛みやかゆみもありません。
そのため放置しがちですが、ケアをしないと無数にできてしまう可能性があります。
特に首元や胸元にできやすいです。
②スキンダック
アクロコルドンより少し大きく、プクっと皮膚から飛び出したイボになります。
色は肌色や茶色とさまざまで、痛みやかゆみはありません。
ですが、アクセサリーや洋服などが引っかかって不快に感じることがあります。
スキンダックも首元や胸元にできやすく、放置すると増えてしまう可能性があるイボです。
③脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)
1~10㎜の大きさで、平らなものから飛び出たものまで、さまざまなあらわれ方をします。
年齢を重ねるうちにできるイボで、「老人性イボ」とも呼ばれています。
色も肌色から茶色とありますが、茶色くできるケースが多いです。
顔や体どこにでもできるイボですが、紫外線を多く浴びていた場所にできやすい傾向があります。
2.イボができる原因
①摩擦
イボは服や下着、アクセサリーなどの摩擦が起きやすい場所にできやすいです。
そのため、洋服やアクセサリーなどの擦れが刺激となって、イボの発生につながるとされています。
②紫外線
長年紫外線を浴びることで「光老化」が起こります。
光老化とは、紫外線によって肌の硬化や色素沈着が起き、シミやしわができる肌の老化現象のことです。 このシミが膨らんでイボになることがあります。
顔や腕は念入りに紫外線対策をする人が多いですが、首元は忘れられがちで、肌老化が進みやすい部位でもあります。 そのため、首にイボができやすいと言われています。
③加齢
年齢を重ねるうちに肌の代謝は衰えていきます。
ターンオーバーの周期は長くなり、肌に角質が残ったりメラニンなどが蓄積されていきます。
肌のターンオーバーの周期は28日周期です。
ところが、加齢による代謝低下でこの周期が30~35日になるとされています。
それにより、角質やメラニンが蓄積されやすくなって、首イボの原因になってしまうのです。
また、加齢による肌の水分量の低下も考えられます。
肌の水分量の減少により、肌は乾燥し摩擦のダメージを受けやすくなります。
これも首イボが発生しやすくなる原因の1つです。
④肥満
肥満と首イボの関係性は明らかになっていません。
ですが、痩せている人よりも肥満の人にイボができやすい傾向があります。
その理由として、皮膚がたるむことによって摩擦が起きやすいことや、代謝の低下が原因とされています。
3.イボの取り方
①②は自分で行う方法、③④は病院で治療を受ける方法です。
①イボ専用クリームを使う
自分でイボを取るには、専用クリームを使用する方法があります。
このクリームには、高保湿成分や代謝促進効果のある成分が配合されています。
イボの大きな要因である乾燥や代謝の低下を改善してイボを治す方法になります。
②内服薬を飲む
外側からではなく、内側から肌質を改善してイボを取り除く方法です。
表皮の1番下にある「基底層」は、ターンオーバーのスタート地点になります。
この基底層の状態を整えることで、イボの改善効果があるのです。
内服薬には「ヨクイニン」という成分が使用されています。
この成分はハトムギの種子から抽出される植物由来成分で、新陳代謝を促す作用があり、ターンオーバーを正常化させる効果があります。
内服薬での治療法は長期間かかります。
ですが、内側から肌質を改善するので、首イボだけでなく肌荒れやシミ、しわなどの改善効果も期待できます。
③医療用ハサミで切除
皮膚科や美容外科で行われる治療法で、医療用ハサミでイボを根元から切除する方法です。
小さいイボの治療で行われることが多いようです。
麻酔をするほどではないものの、切除の際に痛みを伴います。
ですが、一瞬でイボを取り除くことができる方法です。
④液体窒素を使用する
こちらも皮膚科や美容外科でおこなう治療法です。
マイナス196度の液体窒素を、綿棒やピンセットに浸透させ、イボに押しあて凍結させます。
凍結することでイボの組織を壊死させる、イボ治療の中でも代表的な治療法の1つです。
4.イボ治療は保険診療できる?
イボ治療を医療機関で受ける場合、皮膚科や美容外科で治療を行います。
上記の切除法・凍結療法は、どちらも保険が適用されます。
切除法は、1つあたり500円程度で切除してもらえます。
凍結療法は、1つあたり500~700円程度で治療を受けられます。
首イボの場合には、複数できているケースが多いため、治療費だけで5000円ぐらいはかかると考えておいたほうがいいでしょう。
他に、イボの切除法としてレーザーを使用する方法があります。
ただ、レーザーでの治療は保険が適用されません。
最後に
あなたはイボできていませんでしたか?
できていなくてもできていても、大切なのは肌の保湿です。 肌に潤いを与えて皮膚を柔らかい状態に保つことが、イボの予防につながります。
肌の状態が整えば、メリットしかありません。 イボだけでなく、シミやしわ、くすみなども予防でき美肌になれます。 いつまでも若々しく過ごすためにも、今からしっかり対策してみてはいかがでしょうか?