精製水をご存知ですか?
コンタクトレンズのケア用品としてよく使われていますが、精製水の使い道はそれだけではありません。 スキンケアにも使えるとして、美容界でも注目されている水なんです。
今回は、精製水のさまざまな使い道をご紹介します。
1.精製水とは
精製水とは、水を蒸留やろ過、イオン交換、紫外線処理などの方法によって、純度をあげた水です。 水道水には、塩素やミネラルが含まれていますが、精製水にはこれらの成分が含まれていません。
主な用途としては、コンタクトのケア用品、医療用器具の洗浄、薬品の溶解水などが挙げられます。
精製水はドラックストアなどで気軽に購入することができます。 500mlで100円程度と、値段も手頃です。
精製水は不純物を含まない水ですが、弱点もあります。
それは、開封すると雑菌が繁殖しやすいという点です。 水道水と違って殺菌効果のある塩素が含まれていないため、一度雑菌が侵入すると繁殖しやすいのです。
開封後に保管する際は、雑菌が侵入しないよう注意しなければなりません。
2.精製水の使い道
①コンタクトのケア用品
先述の通り、精製水の主な用途としてコンタクトのケア用品が挙げられます。
ソフトコンタクトレンズの保存液や洗浄液を作るための粉末や錠剤を溶かす溶解水として使用します。 ハードレンズの場合は、精製水を洗浄水として使用することができます。
②スキンケア
(1) プレ化粧水として使用
精製水は肌への浸透がよく、化粧水の前に使用することで肌の状態を整えてくれます。
また、水道水で洗顔した際に、肌に付着した塩素を中和する働きもあります。
そのため、精製水をスキンケアの前に使用すると、後に使う化粧水などの浸透率が高くなります。
(2) 精製水で化粧水を作る
精製水は水なので保湿成分は一切含まれていません。 しかし、精製水にグリセリンを混ぜると化粧水を作ることができます。
グリセリンは保湿成分の一種で、水分を取り込む性質があります。
そのため、精製水とグリセリンを混ぜあわせると、保湿効果のある化粧水になるのです。
作り方もご紹介しておきますね。
<化粧水の作り方>
・精製水 100ml
・グリセリン 小さじ1/2~1/4
・精油 お好みで1~5滴
上記の材料を混ぜ合わせるだけで完成です。
グリセリンの量は、さっぱりが良ければ少なめ、しっとりが良ければ多めに加えてください。
さらに、お好みで精油を加えると、自分の肌悩みに合った化粧水を作ることができますよ。
精油とは、植物から抽出したエッセンスのことです。
植物によって香りや効果がそれぞれ異なるので、自分に合ったものを見つけてみましょう。
(3) パック
普段使用している化粧水や美容液と精製水を1:2の割合で混ぜ合わせます。
そこにコットンを浸してフェイスパックにします。
顔に貼りつけたら5分程度放置して下さい。
その後、化粧水や乳液などでお肌を整えたら完了です。
(4) 洗顔
まずはコットンに精製水をたっぷり含ませます。
そして、擦らずに優しくパッティングをして洗顔をしてください。
朝は寝ている間の皮脂汚れ程度なので、この精製水の洗顔のみで十分です。
③ヘアケア
(1) 塩素によるダメージの軽減
精製水は肌に限らず、ヘアケアにも使用できるのです。
水道水に含まれる塩素は、髪の毛や地肌にもダメージを与えます。
先述の通り、精製水には塩素を中和する働きがあります。
そのため、洗髪後、タオルドライした髪の毛や地肌に精製水を使用すると、塩素によるダメージを防ぐことができます。
さらに、その後に洗い流さないトリートメントを使用する際、髪への浸透率もアップします。
(2) 寝癖直し
精製水は不純物を含まないため、髪の毛に馴染みやすい性質があります。
なので、寝癖直しにも使えるんです。
また、髪の毛のゴワつきもとれるので、朝のスタイリングにオススメです。
④スチーマー
水道水には、カルキやカルシウムやマグネシウム、鉄分などのミネラルが含まれています。
そのため、水道水の水質によっては、これらの成分が固まって詰まりの原因となる場合もあります。
これに対して精製水は、カルキやミネラルなどを一切含んでいない水なので、タンク内での詰まりなどを起こすリスクがありません。
そのため、スチーマー本体を、長持ちさせることができるとされています。
実際に、スチーマーによっては精製水の使用を推奨している商品があります。
最後に
500mlあたり100円程度で購入できる精製水には、こんなたくさんの使い道があったのです。
コスパが高いので、惜しみなく使えるのも嬉しいですよね。
ただ、注意してほしいのは、不純物を含まない水なので、雑菌が繁殖しやすい点です。
開封後は1週間以内に使い切るとともに、少しでも雑菌の侵入を防ぐため、フタをすぐに閉めたり清潔な手で使用するなどの工夫も必要です。
スキンケアの脇役として、精製水を取り入れてみてはいかがでしょうか。