偉大なるお酢のチカラ その効果と飲み方の注意点

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近年の健康ブームにより、リンゴ酢やそのまま飲めるお酢など、さまざまな種類のお酢があります。 このお酢、実際にどのような効果があるのかご存知ですか?
また、飲み方にも注意しなければいけない点があります。
そこで今回は、お酢の効果や飲み方についてお話しします。

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1.お酢の効果

①高血圧の予防

高血圧は、血行不良や塩分の摂りすぎなど普段のさまざまな生活習慣が原因で起こります。
お酢の主成分は、「酢酸」という酸っぱさの元となる成分です。
この成分が、体内の細胞に吸収されると「アデノシン」と呼ばれる代謝物質を生成します。
アデノシンには血管拡張作用があるため、血流がよくなり血圧を下げる効果があります。

また、調理の際にお酢を使うと、塩分を控えても味が濃く感じられます。
食事の塩分を控えることも血圧を下げるには、効果的な方法です。
ちなみに、血圧が正常値の人の血圧を下げることはないので安心してください。

②血糖値の急上昇を抑える

血糖値とは、血液に含まれている糖の濃度のことをいいます。
空腹時は血糖値は低下しているのですが、食事をすると急上昇します。
それは、炭水化物などに含まれている糖質が、体内でブドウ糖に分解され、血液に吸収されて血中の糖が増えることが原因です。

血糖値の急上昇を繰り返していると、糖尿病を引き起こす可能性があるとされており、お酢にはこの血糖値の急上昇を抑える働きがあります。
お酢の主成分である酢酸には、胃の働きを抑え消化を緩やかにする効果があります。
加えて食べ物の吸収も緩やかになり、血糖値の急上昇を防ぐことができます。

なので、食事をしながらお酢を飲んだり、おかずの1品をお酢料理にすると血糖値の急上昇を防止できます。
この効果はドリンクとして飲んでも料理に取り入れても、同じ効果が得られると言われています。

③抗菌・殺菌作用

お酢は「自然の抗菌剤」と呼ばれるほど、優れた抗菌・殺菌作用を持っています。
お寿司のシャリが酢飯なのも本来は生ものの殺菌が目的だったと言われていて、この高い殺菌力は科学的にも実証済みです。

お酢のような酸性が強い環境では、サルモネラ菌や病原性大腸菌O-157、ブドウ球菌、腸炎ビブリオなど食中毒の原因菌は生息できません。
なので、梅雨の時期や夏場の食中毒予防にお酢はもってこいの調味料なんです。

この抗菌・殺菌作用は食品だけに有効なのではありません。 調理器具やシンクなどの水回り、お風呂場、トイレなどあらゆる場所の殺菌もできます。

④血中脂質を低下させる

血中脂質とは、血液の中に含まれている脂質のことです。
脂質の種類にはコレステロールや中性脂肪などがあり、これらが多いと血液がドロドロになり、血栓ができやすくなります。
すると、動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞を引き起こすリスクが高くなります。

この点、お酢にはコレステロールの合成を抑える働きがあり、血中の脂質を低下させる効果が期待できます。
実際に血中コレステロール値が高い人を対象に、毎日15mlのお酢を摂取させて実験をしたところ、血中コレステロール値が低下したという結果が出ています。

⑤食欲増進

お酢に含まれているクエン酸には、脳の食欲をコントロールする摂食中枢を刺激する作用があります。
唾液や胃液の分泌が促され、食欲増進効果が期待できます。

⑥ダイエット

お酢にはアミノ酸が含まれています。
アミノ酸には脂肪の燃焼を促す働きがあるので、ダイエット効果が期待できます。
また、お酢には殺菌作用により腸内の悪玉菌を退治し、腸内環境も整えてくれます。
その結果、便秘改善ができ、ぽっこりお腹を解消することができます。

2.お酢の飲み方

①ダイエットを目的とする場合

先述の通り、お酢にはダイエット効果がある反面、食欲増進効果もあります。
そのため、食前にお酢を摂取してしまうと逆効果になる場合があります。
また、黒酢やリンゴ酢には飲みやすくするために糖分を使用しています。 飲みすぎには気をつけましょう。 お酢の効果は、1日15mlの摂取で得られます。

②お酢を飲む濃度

お酢にはそのまま飲めるタイプや希釈タイプがあります。
気をつけていただきたいのは希釈タイプです。
表記通りの希釈をせずに飲むと、強い酸によって口内や食道、胃の粘膜が荒れてしまう場合があるからです。 必ず表記通りに希釈して飲むようにしてください。

胃が弱い人やお子様が飲む場合は、表記されているよりもさらに薄めて飲むことをおすすめします。
お子様に飲ませる場合は、牛乳で割って飲むのがおすすめです。 胃の保護ができると同時に、お酢の酢酸によって牛乳のカルシウムが体内に吸収されやすくなります。

③お酢を飲むタイミング

お酢は胃に負担がかかる場合があるので、起床時や食前など、胃に何も入っていない状態で飲むのは控えてください。
就寝前の摂取にも注意が必要です。
お酢は酸性なので、歯に長時間付着してしまうと酸蝕歯(さんしょくし)になるリスクが高まります。 酸蝕歯とは、歯のエナメル質が溶けて歯自体が薄くなる症状です。
就寝前に飲む場合は、ストローを使ったりうがいをしたりして、お酢の酸を歯の表面に残さない工夫をしましょう。

お酢の飲むタイミングによっては、上記のようなリスクもあります。
食事をしながら飲んだり、料理にお酢を使用するのが1番ベストなタイミングだと思います。

最後に

お酢は身体に良いイメージはあっても、実際にどのような効果があるのか曖昧ではありませんでしたか? 私自身も疲労回復効果ぐらいしか思いつかなかったので、実際にお酢のチカラを知って驚きました。

ただ、飲み方によっては悪影響を及ぼす場合もあるので、本文でご紹介した注意点は必ず守ってくださいね。
お酢をうまく取り入れて、からだの外側・内側どちらからも健康になりましょう。
これからさらに暑くなるので、お酢を使った常備菜などを作っておくのもいいですね。

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