運動前のストレッチは逆効果?昔の常識は今の非常識!?

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あなたは運動前にどのようなストレッチをしていますか?
前屈や開脚などをして筋肉を伸ばしたりしていませんか?
実は、運動前にそのようなストレッチを行うのは実は逆効果。 それどころか思わぬケガの原因となる可能性すらあるのです。
今回は運動前に行うストレッチについてお話ししたいと思います。

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1.運動前のストレッチは逆効果?

ストレッチを行うこと自体が悪いということではありません。
運動前に行うストレッチの「方法」に問題があるのです。

ストレッチには「ウォーミングアップ」と「クールダウン」という正反対の効果があります。
運動前に必要なのは身体を目覚めさせることです。
ですから、ウォーミングアップ効果のあるストレッチをしなくてはなりません。

逆にクールダウン効果のあるストレッチを行ってしまうと、筋肉や腱が伸ばされて緩んでしまいます。 そのため、一時的に筋肉の活動を低下させてしまい、瞬発力の低下やケガのリスクも生じてしまうのです。

2.動的ストレッチ

①動的ストレッチとは

動的ストレッチとは、先述のようなウォーミングアップ効果のあるストレッチです。
動的ストレッチは、軽いランニングや実際に行うスポーツと似た動作を行います。
それにより徐々に身体の部位を動かし身体を活性化させていきます。

動的ストレッチには「ダイナミックストレッチ」と「バリスティックストレッチ」の2種類があります。

(1)ダイナミックストレッチ

肩を回したり、足首を回して関節を動かしながら行います。
関節をいろいろな方向に動かすことで筋肉の伸張性が増し、関節の可動域を広げることができます。
このストレッチ方法は、国際サッカー連盟(FIFA)がウォーミングアッププログラムとして推進しています。

(2)バリスティックストレッチ

反動をつけながら行うストレッチ方法で、代表的なものにラジオ体操があります。
適度な反動をつけながら身体を動かして筋肉を伸ばしていきます。
注意点として、反動をつけすぎてしまうと筋肉を痛めてしまうので適度な反動にしてください。

②動的ストレッチの効果

・心拍数をあげる
・筋肉の可動範囲を広げる
・体温上昇
・ケガの予防
・血行促進
・パフォーマンスの向上

③動的ストレッチを行うタイミング

動的ストレッチを行うタイミングは「運動前」です。
準備運動の要素が強いため、筋肉の活動を活発化させるだけでなく、身体を運動する準備モードにすることができます。

3.静的ストレッチ

①静的ストレッチとは

静的ストレッチとは、クールダウン効果のあるストレッチです。
関節を動かさないストレッチで、一般的に言われるストレッチは静的ストレッチのことを指すことが多いです。 別名「スタティックストレッチ」とも呼ばれています。

反動やはずみをつけずに行っていき、目的に合った筋肉を伸ばしていき、そのままの姿勢を数十秒間キープします。

無理矢理伸ばすのは厳禁です。 特に運動後などは無理に伸ばしてしまうと、逆に筋肉を痛めてしまう可能性があります。
伸ばした時に少し痛みを感じるところで姿勢をキープするのがポイントです。
これにより、運動や緊張でこわばった筋肉がほぐれ、身体や心の緊張を緩和することができます。

静的ストレッチの最大の目的は、筋肉に蓄積された老廃物を排出することです。
そのため、このストレッチにはケガ防止効果はありません。 これは研究で明らかにされています。

②静的ストレッチの効果

・体の柔軟性の向上
・筋肉疲労の回復
・筋肉痛の予防
・老廃物の排出
・リラックス効果
・老化防止

③静的ストレッチを行うタイミング

静的ストレッチを行うタイミングは「運動後」や「就寝前」です。
運動前に行うと逆効果を招いてしまう静的ストレッチですが、運動後のクールダウンとしてはとても効果的です。

筋肉は疲労状態になると収縮する性質があります。 それを静的ストレッチで伸ばすことで血流がスムーズになり、疲労回復が早まります。
また、老廃物を排出させる働きもあるので、むくみや冷え、肌荒れなど美容面の効果も期待できます。 さらにリラックス効果もあるため、布団に入る前に軽めのストレッチをしてあげることで睡眠の質も高めることができます。

最後に

ストレッチと言うと静的ストレッチのイメージが強いと思いますが、ラジオ体操のような準備運動もストレッチです。
運動前は動的ストレッチで筋肉を活発化させて、運動後は静的ストレッチで疲れた体をクールダウン。 こうすることで高いストレッチ効果を得ることができます。
目的に合った正しいストレッチを行って、ケガすることなくスポーツを楽しみましょう。

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