最近、その殺菌・消臭効果が注目され、テレビなどで取り上げられているミョウバン水。
制汗スプレーにも使われている材料で、用途は非常に広く、家中で使うことができます。
しかも、ミョウバン水は自分で簡単に作れてしまうんです。
今回は、このミョウバンを使ってお肌や生活用品に役立つ方法をまとめてみました。
1.ミョウバンとは
ミョウバンは、正式には「硫酸カリウムアルミニウム(十二水和物)」といって、食品添加物に指定されています。
さまざまな用途に使えるため、古代ローマ時代から重宝されてきました。
現代においては、なすの漬物の色落ち止めや栗や芋の煮崩れ防止、ごぼうのあく抜き、ベーキングパウダーなどに使われます。
他にも殺菌作用、消臭作用、制汗作用があることから、ミョウバンは食品以外にも幅広く使用されています。
ミョウバンは「焼きキョウバン」という商品名で、スーパーやドラッグストアで買うことができます。 お値段はお店によって若干違いはありますが、100グラム250円程度です。 粉末形状で、水道水で希釈して使うのが基本です。
2.ミョウバン水の作り方
ミョウバン水はとても簡単に作れます。
①材料
・ミョウバン
・水道水
・500mlのペットボトル
②作り方
希釈する割合は用途によって異なります。 ここでは基本の30倍希釈で解説します。
(1) 計量カップにミョウバン15gと水道水400mlをペットボトルに入れます。
(2) 計量カップの底に溶けきらずに残ったミョウバン水を溶かすため、さらに水道水50mlを入れてよく混ぜます。
(3) ペットボトルにすべてのミョウバン水を入れてよく振ります。
(4) 冷蔵庫か冷暗所で丸一日寝かせます。
(5) 液体が透明になったら完成です。
3.ミョウバン水の消臭効果と使い方
ミョウバン水の効果で注目できるのは、消臭効果です。家庭のいろんな場面で役立ちます。
コットンに湿らせて使ったり、100均などで売っているスプレーボトルに移し変えて使用するのが一般的です。
①生ゴミの消臭
三角コーナーなど生ゴミ入れにミョウバン水を吹きかけると、雑菌の繁殖を抑えて嫌なニオイを防いでくれます。朝食・夕食の片付けの後、シンクに吹きかけておくと清潔に保てます。
この場合は希釈せず、原液のまま使用すると効果的です。
②水まわりのカビ抑制
カビの程度にもよりますが、基本的には原液のまま使用するとよいです。歯ブラシでこすると、さらに効果があがります。
③ペットの排泄物の消臭
ペットのトイレはきれいに掃除しても、アンモニア臭がとれないものです。
ミョウバン水を掃除後にひと吹きするだけで、アンモニア臭を中和して消臭してくれます。
雑菌の除去もしてくれるので、市販品を購入するより安全です。
10倍程度の希釈が適当ですが、ペットが舐めるのが心配な場合は、30倍に希釈して使うとよいでしょう。
④洗濯物の生乾きのニオイ予防
洗濯物を部屋干した時の生臭いニオイ。 こんな時はミョウバン水が効果的です。
すすぎの段階でミョウバン水を400mlほど入れると、雑菌の繁殖が抑えられ、いやなニオイを防いでくれます。
なお、洗濯物は洗い終わったら、速やかに干すことも大事です。
4.ミョウバン水の制汗効果と使い方
①脇のデオドラント剤として活躍
ミョウバン水は制汗剤としても使うことができます。
脇にはアポクリン腺という独特の汗腺があり、時間がたつと雑菌が繁殖してニオイが生じます。 ミョウバン水は、これを中和しニオイを抑えてくれるのです。
ミョウバン水は、コットンに少量湿らせて脇につけてもいいですし、スプレーで脇に直接吹きかけてもOKです。
この場合には、30倍希釈のミョウバン水を使用するといいでしょう。
②足のニオイにも気にならなくなる
1日中靴を履いていると、靴の中がむれて足や靴のニオイが気になりますね。 ミョウバン水を使うと、制汗効果でニオイを防ぎ殺菌もしてくれます。
脇と同様にコットンを使ってもいいですし、10~20倍程度に薄めたミョウバン水を洗面器に入れ、その中に足を入れるのも効果的です。
白癬菌が原因の水虫にもミョウバン水の殺菌効果が期待できます。
③希釈は水道水で
ミネラルウォーターや精製水で作ると塩素が入っていないので、腐敗するのが早いです。
水道水を使って希釈してください。
そして、原液は冷蔵庫で保存します。 保存期間は1ヶ月程度です。
薄めた液は常温で1週間程度です。
保存の際は食品と間違わないように、容器に「ミョウバン水」としっかり記入しておきましょう。
④香りを楽しむことも可能
ミョウバン水にレモン汁やミントなどのエッセンシャルオイルを数滴たらすと、ミョウバン水を使用するたびにさわやかな香りを楽しめます。
5.ミョウバン水の注意点
①人体に使って大丈夫?
ミョウバンには殺菌作用、消臭作用、制汗作用がありますが、人体への影響や毒性を心配する人もいると思います。
ミョウバンは最も古く、最も安く、身近で安全と言えますが、体全体にスプレーしたり、顔に吹きかけることは避けた方がいいでしょう。
②用途によって希釈率を変えよう
希釈率は肌の強さやニオイの強さなどによって変える必要があります。
お肌に使う場合、まずは30倍希釈で肌荒れしないかテストしてみて、必要であれば徐々に希釈率を上げていくのがいいでしょう。
お肌に使う場合は最高で10倍程度。 それ以上はやめましょう。
先述のとおり、生ごみの消臭やカビの抑制などに使う場合は、原液でもいいです。
まとめ
ミョウバン水は作り方も簡単で、安価で手に入ります。
食品添加物に用いられているだけではなく、デオドラント製品の代わり、日常の家事やニオイで気になる部分に効果があります。 ぜひ試してみてくださいね。