夏場や結婚式などで背中を出す機会に、ふと鏡を見たらブツブツができていた、なんてことありませんか?
背中にブツブツがあると着たい洋服が着れないし、気になってストレスになります。 できてほしくないですし、できてしまった場合は少しでも早く治したいですよね。
そこで今回は、背中のブツブツができる原因や自分でできる治療法、予防法などについてお話しします。
1.背中のブツブツの正体
背中にできるブツブツは1種類ではなく、いくつかの種類があります。
①背中ニキビ
背中のブツブツの大半はこの背中ニキビです。
顔にできるニキビとは違い、「マラセチア真菌」と呼ばれるカビの一種が皮脂を分解して刺激物質を生成、肌が炎症を起こしてニキビができます。
ニキビが白い場合は背中ニキビの初期とされていて、割と治療しやすい状態です(角質が毛穴に詰まっている状態)。 一方、ニキビが赤い場合は角質や雑菌の繁殖によって肌が炎症を起こしている状態です。 悪化するとかゆみや痛みを伴うこともあります。
背中ニキビができる原因としては、
・皮膚の乾燥
・ストレスによる交感神経の活発化
・睡眠不足
・食生活の乱れ
などがあります。 不規則な生活なども背中ニキビの原因になるということです。
②粉瘤
粉瘤(ふんりゅう)は、皮膚の再生サイクル(ターンオーバー)の働きによって肌の表面に出てきた老廃物が正しい状態で排出されず、皮膚の内側に留まってしまう症状です。
見た目はブツブツできるのではなく、単体でポッコリできます。 赤み痛みはありません。
初期の状態や炎症のみなら抗生物質で治療ができるそうです。 しかし、症状が進行すると、しこりが大きくなり、病院などで切除手術を受けなければならなくなります。
③毛孔性苔癬
毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)は、毛穴に角質が詰まって盛り上がる丘疹(きゅうしん)と呼ばれるぶつぶつしたものができる症状です。
痛みやかゆみはありませんが、触るとザラザラ、見た目はブツブツしており、サメ肌とも呼ばれています。 毛孔性苔癬の原因ははっきりしておらず、遺伝によるとの見方もあります。
以上が背中のブツブツの原因です。
初期の症状や軽い症状のものであれば自分で治療することもできます。
そこで、自分でできる治療法をいくつかご紹介します。
2.背中のブツブツを治す方法
①ピーリング
背中のブツブツの原因は毛穴に詰まった角質なので、この毛穴汚れを取り除くためにはピーリングが効果的です。
ピーリングとは、古い角質を取り除いてターンオーバーを正常にする角質ケアのことです。
化学物質を塗って角質を溶かす方法と、物理的な力で角質を剥がす方法があります。
背中のブツブツにはピーリング専用のジェルなどを使います。
適量を背中につけてクルクルと優しく回すように擦ると、白いポロポロとした塊ができます。
こうして毛穴に詰まった角質を取り除いていきます。
ピーリングをする際は強くこすらず優しく行い、頻度は週に1回程度にしましょう。
また、ピーリング後は肌が乾燥して敏感になっているので、保湿もしっかり行ってください。
定期的なピーリングでできることは、余分な角質除去だけではありません。 皮膚を柔らかい状態に保つことができるので、角質が詰まりにくくなり、治すだけでなく予防することもできます。
②しっかり保湿
ブツブツの原因の1つである皮膚の乾燥を防ぐため、保湿はしっかりしましょう。
保湿することで新しい肌細胞に入れ替わる働きを助けます。
表面の古い角質細胞が剥がれ落ちることで、ブツブツの改善につながります。
③おすすめは尿素
尿素には、保湿効果以外にも皮膚を柔らかくして角質を落とすピーリングのような働きもあります。 そのため、背中のブツブツの保湿には、尿素が配合されているものがおすすめです。
④市販薬で治療をする
「オロナイン」…皮膚の炎症に使用できるので、背中のブツブツがニキビであれば効果があります。
「ユースキンA」…肌の血行促進や抗炎症作用、肌の表面を柔らかくしてくれるグリセリンが配合されているので背中ニキビに効果があります。
「クレアラシル」…ニキビ治療薬として有名ですね。 ニキビ治療薬なのでニキビに有効な成分はすべて含まれています。 オイルフリーのものや赤みを隠しながら使用できるタイプなどもあるので、自分に合ったものを選んでください。
市販薬の中では、上記の3つが背中ニキビに有効とされています。
⑤規則正しい生活をする
大人になってからできる背中ニキビは、不規則な生活も原因の1つです。
不規則な生活をすることによって、ホルモンバランスがくずれ、ニキビができやすい状態になってしまいます。
ニキビを予防・改善するためにも規則正しい生活を心がけ、睡眠をしっかりとるようにしましょう。 また、バランスの良い食事をとるよう心掛けてください。
⑥寝具や下着を清潔にする
寝具や下着が清潔な状態でないと、細菌が繁殖しやすい環境ができてしまいます。
下着は毎日交換し、寝具は汗をかきやすい夏場は最低でも週に1回は洗うようにしましょう。
まとめ
背中のブツブツについて書いてきました。 ブツブツの大半は背中ニキビなんですね。
背中は他の部位に比べて皮膚が厚く、毛穴も固いので汚れが詰まりやすい部位です。
なので、意外と忘れがちなのですが、定期的にしっかりケアをしてあげる必要があるのです。
背中のブツブツが軽度のものであれば、自分で治療して様子を見てもいいかと思います。
しかし、赤みや痛みがひどい場合には我慢せずに皮膚科を受診するようにしてくださいね。