ほどほどのお酒は本当に健康に良いの?種類別の適正量とその効果とは

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新年度が始まってアルコールを摂取する機会が普段より多くなるかと思います。
あなたは普段アルコールを摂取する習慣はありますか?
健康に良くないイメージもあるアルコールですが、「酒は百薬の長」という言葉もあります。
ほどほどのお酒は本当に健康に良いのでしょうか。
今回はアルコールの健康効果や摂取量についてお話しします。

1.アルコールは本当に健康に良いの?

「酒は万病のもと」という言葉があります。

アルコールが肝臓にダメージを与えるというのはよく聞きますが、アルコールによる臓器障害は肝臓だけにとどまりません。
膵臓や脳にも悪影響を与えるほか、食道がんや口腔・咽頭・喉頭がんの原因にもなります。
短時間に大量のアルコールを摂取すると、代謝が追いつかず血中アルコール濃度が上昇、急性アルコール中毒で死に至る場合もあります。
アルコールを過剰摂取すると、体に重大な影響を及ぼす可能性があるということですね。

一方で、中国古代の「漢書」と呼ばれる史書には「酒は百薬の長」と記されています。

実際にイギリスの学者であるマーモット博士が「アルコールの適量摂取量で死亡率は低くなる」という研究結果を発表しています。
その内容は、アルコールには血液中の善玉コレステロールを増やし、動脈硬化を予防する効果が期待できるというものです。
その結果、心筋梗塞や脳梗塞、脳卒中といった血液疾患を防げるというのです。

そのため、適量の飲酒をする人は、まったく飲まない人に比べて血液疾患による死亡率が低い傾向にあるといいます。
これをグラフ化すると「J」のような形を描くため、「Jカーブ効果」と呼ばれています。

2.アルコール摂取の適正量

そこで疑問となるのは「適正量」がどれくらいなのかですよね。
厚生労働省によると1回の飲酒で純アルコール20gが適正量とされています。
アルコール度数5%のビールにすると、500mlに相当します。

ただ、これはあくまでも目安です。
お酒の弱い人や女性、高齢者はこの基準値より少なめのアルコール摂取が推奨されています。
また、アルコールの種類によって適正量が異なります。

3.アルコールの種類別適正量

・ビール(アルコール度数 5%) → 500ml
・日本酒(アルコール度数 15%) → 1合(180ml)
・焼酎(アルコール度数 25%) → 0.6合(約110ml)
・ウイスキー(アルコール度数 43%) → ダブル1杯(60ml)
・ワイン(アルコール度数 14%) → 180ml
・缶チューハイ(アルコール度数 5%) → 520ml

標準的な種類別の適正量は上記の通りです。

正確な適正量を知りたい場合は、

「25÷アルコール度数(%)×100=アルコール適正量(ml)」

という計算式で求めることができます。
アルコール適正量を計算してくれるHPやアプリもあるので、自分で計算するのが面倒な場合は、このような計算サイトを利用するのも手ですね。
ただし、アルコール耐性などは人それぞれです。
適正量が必ずしも適正でない場合もあるので、あくまでも目安として捉えておくと良いと思います。

4.アルコールの健康効果

①食欲増進

少量の飲酒は、胃のぜん動運動を促進させます。
すると胃の働きが活発となり食欲が増進します。
また、食前に飲むと消化不良を防ぐ効果も期待できます。

②血行促進

アルコールには血管を拡張させる作用があります。
そのため血行が良くなります。
血流が良くなると、動脈硬化の予防、冷えの改善、疲労回復効果なども期待できます。

③ストレスの緩和

アルコールを摂取すると、楽しさや心地よさの感情のもととなるドーパミンという物質が分泌されます。
そのため、ストレスで凝り固まった心身の緊張を和らげる効果があります。
また、沈んだ気持ちが明るくなり、気分転換にもなります。
ですから、ストレスの解消の解決策が見出せない時など、適量のアルコール摂取でストレスの発散効果が期待できます。

④リラックス効果

アルコールにはドーパミンの分泌を促すと同時に、セロトニンの分泌も促します。
セロトニンは別名「幸せホルモン」と呼ばれ、気持ちを落ち着かせる作用があります。
そのため、適量摂取することによって、リラックス効果が期待できるのです。
さらにビールやワイン、ウイスキーの香り成分にもリラックス効果があるとされています。
リラックスしたい時には、ビールやワイン、ウイスキーを適量飲むのがおすすめです。

⑤コミュニケーションを円滑にする

アルコールを適量摂取すると、上でお話ししたようにドーパミンやセロトニンの分泌を促すことができます。 すると気持ちが良くなり、緊張も和らぎます。
その結果、普段話せない人と話せたり、会話をスムーズにしたりする効果が期待できます。?
そのため、1つのコミュニケーションツールとしてアルコールの摂取も役立つと言えます。
職場などで飲みの席が多いのも、このような効果があるからかもしれませんね。

最後に

アルコールの摂取は、適量であれば上記のような良い効果も期待できるのです。
適量は人によってそれぞれ異なるので、自分の適量を知ることが重要なポイントとなります。
過剰摂取すれば逆効果になってしまいます。 楽しい場だと、ついつい飲み過ぎてしまう気持ちもわかりますが、適量を守るよう心がけましょう。