葛根湯の効果効能とは どんな症状どのタイミングで飲めばいい?

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葛根湯といえば、「風邪をひき始めに飲む漢方薬」というイメージが強いですよね。
しかし、葛根湯の効果をしっかりと得るためには、飲むタイミングが鍵となります。
また、葛根湯は風邪に効くだけではありません。 風邪以外にもいろんな症状に効果を発揮します。 今回はそんな便利な漢方薬・葛根湯についてのお話しです。

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1.葛根湯とは

葛根湯とは、7種の生薬からできている漢方薬のことです。 主成分は葛根と言われるクズの根から成ります。
有名な効果としては風邪のひき始めで、発汗作用により体の熱や腫れ、痛みなどを発散して治します。 安全な部類の漢方薬なので、お子様や妊娠中の人でも安心して服用できます。

また、副作用を緩和する生薬も配合されているので、副作用の危険性はほとんどありません。
眠くなる成分も含まれていないので、仕事中や運転する人も安心して服用できます。

2.葛根湯の効能

葛根湯に配合されている7つの生薬。 その生薬によってさまざまな効能が期待できます。
まずは、生薬それぞれが持つ効能について見ていきましょう。

①葛根(かっこん)

葛根湯の主成分で、発汗・解熱作用があります。

②麻黄(まおう)

交感神経刺激薬の「エフェドリン」を含有し、咳を抑える効果があります。
特に麻黄は発汗させ、免疫反応を亢進(高ぶり進むこと)させる働きが強いです。

③桂皮(けいひ)

おだやかな発汗・発散作用があります。

④芍薬(しゃくやく)

痛みを和らげる効果があります。

⑤甘草(かんぞう)

炎症やアレルギー症状の緩和に効果を発揮します。

⑥大棗(たいそう)

強壮・鎮静作用があります。

⑦生姜(しょうきょう)

発散・健胃作用。副作用を緩和する効果があります。

3.葛根湯が効く症状

①風邪の初期症状

風邪の初期にみられる寒気、肩・首のこり、頭痛、鼻水、鼻づまりなど「風邪かな?」と感じた時に服用することで効果があります。
葛根湯は初期症状の時に熱を上げ、外部から侵入してきたウイルスを弱らせます。 その後、発汗を促してウイルスを体外に排出する働きをします。

②A型のインフルエンザ

実は、インフルエンザ治療薬として処方されているタミフルも、八角と呼ばれる生薬からできています。 八角は独特な風味をもち、中華料理によく用いられています。
漢方薬としては喉の痛みを抑えたり、健胃作用があります。

ですが、タミフルを使うより麻黄湯を使用した方が倍以上短時間で治すことができた、という事例もあります。
実際、麻黄のA型インフルエンザに対する増殖抑制効果は実験で実証されています。
そのため、麻黄を含む葛根湯にも同様の効果が期待できるのです。

③花粉症

葛根湯には、鼻炎などアレルギー症状を緩和させる効果もあります。
副作用もないので、花粉症治療薬の副作用によくある眠気や喉の渇きもありません。
いろんな薬を飲んでも効かなかったという人は、試してみる価値があると思います。

④肩こり・腰痛

筋肉の強張りや痛みを和らげる作用があるので、肩こり・腰痛の改善にも効果が期待できます。 筋肉痛にも有効です。

⑤女性特有の症状

月経痛や乳腺炎など、女性特有の症状の緩和にも効果があります。
妊娠中の人でも使用できるため、葛根湯は産婦人科などでもよく処方されるそうです。

⑥ノロウイルス

ノロウイルスとは感染症で嘔吐や下痢、発熱を起こします。
近年では毎年流行っているので、ニュースで聞いたことがあるかと思います。
葛根湯には下痢や腹痛を抑える効果があり、ノロウイルスにも有効だったケースもあるようです。

4.葛根湯を飲むタイミング

葛根湯の効果を得るためにはタイミングが重要です。
間違ったタイミングで飲んでしまうと効果がなくなってしまう場合もあるので、必ず正しいタイミングで服用しましょう。

①風邪はひき始め

熱が上がってしまった後やすでに発汗しているなど、風邪をひいてからでは効果がありません。 風邪かな?と思った時が服用するべきタイミングです。

②服用するのは空腹時

食事の合間や食事をする1時間前など、空腹で物が胃に吸収されやすいときに飲みます。
もし飲み忘れてしまった場合、最低食後2時間あけて服用すれば大丈夫です。
胃が荒れやすい人は食後に服用して下さい。

③白湯で飲む

冷水で飲むと効果が十分に発揮されないことが多いです。
白湯かもしくは常温の水で飲むようにしましょう。
液体タイプは白湯で割り、顆粒や粉末タイプは白湯に溶かして飲むのが効果を上げる飲み方です。

5.服用後の過ごし方

服用したらもう大丈夫、というわけではありません。
食事はなるべく胃に負担をかけないものを食べ、その後は夜更かしせずにゆっくり体を休めましょう。

6.葛根湯の効果が得られない場合

①効果が得られない症状

・発熱後や発汗後など風邪をひいてしまった後
・喉の痛みや咳が出るタイプの風邪
・体力が極度に衰弱している

②体質

・日頃から暑がりで汗っかき
・胃腸虚弱

上記の項目のいずれかに当てはまる場合、葛根湯を飲んでも効果が期待できません。

最後に

風邪をひいたら葛根湯というイメージが強かったのですが、葛根湯の効果はそれだけではなかったのです。
肩こり・腰痛など慢性的におこる症状にも有効なので、常に常備しておいてもいいですよね。

最近では小さいうちから花粉症を発症する子どもが増えています。 ですので、副作用の心配もほとんどない葛根湯を治療薬にしてみるのもよいかと思います。
服用する際は必ず今回ご説明した正しい飲み方、正しいタイミングで飲んでくださいね。

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