あなたの仕事の勤務時間は固定ですか?不規則ですか?
不規則勤務というと病院や工場などが真っ先に思い浮かびますが、現代の日本においては長時間営業する店舗が増えたことで不規則勤務する人も増えています。
不規則勤務が心や身体に影響を与える影響は少なくありません。
そこで今回は、不規則勤務から健康を守る方法をご紹介します。
1.不規則な勤務の健康管理
冒頭でも触れたように、不規則な勤務は私たちの心や身体に悪影響を与える可能性があります。 ではなぜ不規則な仕事が私たちの健康に影響を与えてしまうと思いますか?
それは、体内時計が狂ってしまうからなのです。
私たちの身体には、1日ごとにリズムを刻む体内時計というものが存在しています。
この働きにより、日中は身体が活動的になり、夜は休息状態に切り替わります。
体内時計は身体のさまざまなリズムを調節する役割を果たしていて、これが狂うと健康に悪影響が表れます。 そこで、体内時計に狂いを生じさせないためには、日頃の健康管理に気を配ることが大切なポイントになります。
2.不規則勤務の食事方法
①食事を小分けにする
食事の間隔は6時間あけるのがベストとされています。
しかし、不規則勤務をしている場合には、決まった時間に食事をとるのは難しいと思います。
この点、食事の間隔が12時間以上あいてしまうと、私たちの体は軽い飢餓状態に陥ります。
体内では、飢餓状態から脱出するために、食事で摂取した栄養素の吸収率が高くなります。
つまり、脂肪がつきやい体になってしまうのです。
それを防ぐためには、食事を小分けにして食事の回数を増やすことが有効です。
食事の回数は増えても3食分の食事を小分けにするので、食べる量自体は増えません。
食べれる時に少しでも食べておくことで、飢餓状態を回避することができます。
②寝る直前の食事は消化のよい軽めの食事にする
不規則な勤務の場合、特に夜勤明けでは寝る2~3時間前に食事をする機会が多いと思います。
しかし、寝る直前に油っぽい食事や消化の悪い食事をするのはNGです。
このような食事を摂取すると、寝ている間も消化のために内臓が働かなくてはなりません。
こうなると体は休まることができず、疲れを溜める原因にもなります。
胃に負担をかけないためには、寝る直前は栄養豊富で消化の良い食事を心掛けることです。
おすすめは、大豆食品です。 大豆には良質なタンパク質が豊富な上、消化吸収もよく胃に負担がかかりません。
また、タンパク質には体の細胞の修復を行い、肌荒れや疲れを解消する働きがあります。
中でも豆腐はアレンジもしやすいので、使いやすい食材だと思います。
豆腐と野菜をたっぷり入れたスープや味噌汁などは、寝る前の食事や夜食にもってこいです。
3.不規則勤務の睡眠方法
不規則勤務でもっとも起こりやすいのは、睡眠障害です。
先述の通り、私たちの体には体内時計がそなわっています。 この体内時計によって、昼間は活動し夜は眠るリズムができているのです。
夜勤明けで寝付きが悪いのは、この体内時計に逆らっているからです。
そこで、少しでも寝付きをよくするための方法をいくつかご紹介したいと思います。
①朝日を浴びない
体内時計は朝日を浴びるとリセットされます。
なので、仕事帰りに朝日を浴びると、日中活動的な時に優位になる交感神経が働いてしまうのです。 その結果、脳が覚醒し寝付けなくなってしまいます。
そこで、朝仕事を終え帰宅する際は、サングラスをかけて帰宅するようにしましょう。
部屋のカーテンを遮光タイプにしておくのも効果的です。
仕事に行く前に、カーテンを閉めておけば、帰宅してから朝日を浴びなくて済みます。
②眠りに入りやすい環境を整える
眠る前にスマートフォンやパソコンを見ると、画面から出るブルーライトの影響で脳が覚醒してしまいます。
眠りにつく前はスマートフォンやパソコンは見ないようにしましょう。
また、外の音や光が気になる場合は、耳栓やアイマスクをして外界からシャットアウトしてあげてください。 深い眠りにつきやすくなります。
③お風呂に浸かる
眠りにつきやすくするためには、副交感神経を優位にしなくてはなりません。
この副交感神経は、体がリラックス状態になると活発になります。 それには入浴がとても効果的です。
ぬるめのお湯にゆっくり浸かることを習慣づけましょう。
④仮眠をとる
夜勤などの深夜の勤務は、眠気に襲われやすく集中力もきれやすいです。
休憩中など仮眠をとれるときは、10~20分でもいいので仮眠をとりましょう。
少しでも仮眠をとっておくと、体の負担を減らすことができ頭もすっきりします。
仮眠時間が短い場合は、眠る前にカフェインを摂取しておくと目覚めがよくなります。
4.不規則勤務の体調
不規則な勤務を繰り返し行っていると、上記の通り睡眠障害が起こりやすくなります。
私たちの体は、眠っている間に体の修復を行っています。
睡眠時間を確保できないと、修復作業ができず細胞はダメージを受けたままの状態です。
その結果、肌荒れ、疲労の蓄積、免疫力の低下、頭痛、肩こり、腰痛などさまざまな不調があらわれます。
眠れない状態がひどくなると不眠症になり、不眠症からうつ病といった精神疾患を発症するリスクも高まります。
また、不規則勤務では、睡眠障害以外にも食事が早食いになったり、遅い時間に油っぽい食事をしやすい傾向があります。
このように不規則な食生活は、肥満、高血圧、動脈硬化、ホルモンバランスの乱れ、便秘などの不調が表れやすくなります。
最後に
規則的な勤務をするに越したことはありませんが、そうはいかないのが現実です。
現代の安全で便利な生活は、早朝・深夜に働いてくれている人たちがいるおかげで成り立っているからです。
不規則勤務をしている人は、規則的な勤務をしている人に比べて本文で書いたような体の不調が起こりやすいです。
これから暑くなり、夏バテもしやすくなるかと思います。 しっかりと体調管理する習慣を今のうちから付けておきましょう。