LDLコレステロール値が高い その原因と下げるためにすべきこと

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LDLコレステロール値は、定期健診などで血液検査の結果に表示される指標の1つです。
「コレステロール」と聞くと、あまり良いイメージがないかもしれませんが、LDLコレステロールは実は私たちの身体に必要不可欠な成分でもあります。
今回は、そんなLDLコレステロールについてお話ししたいと思います。

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1.LDLコレステロールとは

LDLコレステロールは、別名・悪玉コレステロールと呼ばれています。 悪玉と付くので体に悪い印象を受けますが、違います。

LDLコレステロールは脂質の一種で、私たちの全身に存在しており、細胞膜や副腎皮質ホルモン(ストレスを受けたときや体内の水分異常があるときに分泌されるホルモン)、性ホルモン、胆汁酸(脂肪の消化・吸収を助ける消化液)など、さまざまな成分を生成する材料になっています。
また、肝臓で作られたコレステロールを各臓器に運ぶ働きもしています。 そのため、私たちが生きていく上では欠かせない成分なのです。

では、なぜ悪玉と呼ばれるのでしょうか。
それはLDLコレステロールの量に問題があるのです。 LDLコレステロールの量が正常であれば、上記のような重要な役割を果たしてくれます。
しかし、量が多いと不要になったコレステロールを運搬せずに放置するため、そのコレステロールが血管の内壁にへばりついてしまうのです。

その結果、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、高脂血症、生活習慣病、メタボリックシンドロームなどの発症リスクを高めます。
こうした理由から悪玉コレステロールと呼ばれているのです。

2.LDLコレステロールの基準値

コレステロールが多過ぎると、疾患を起こすリスクが高まることは先ほどお話ししましたが、それを防ぐために厚労省が基準値を設けています。
LDLコレステロール値の基準値は「140mg/dl」と定められています。 この数値を上回ると高LDLコレステロール血症と診断されます。

ただ、日本におけるこの基準値は厳し過ぎると言われています。
欧米では、生活習慣改善の基準値が「160mg/dl」、薬での治療の基準値が「190mg/dl」と、高めの設定になっています。
そのため、2014年に厚労省から新基準が発表されました。

新基準は、男性が「72~178mg/dl」、女性は年齢別で、33~44歳が「61~152mg/dl」、45~64歳が「73~183mg/dl」、65~80歳が「84~190mg/dl」となっています。

ただしこの新基準、発表はされていますが、まだ導入はされていません。
導入にはまだ時間がかかる模様です。

3.LDLコレステロール値が高くなる原因

①食生活

血液中のコレステロールは70~80%は肝臓で合成され、残りの20~30%は食事から合成されています。 本来であれば食事から摂取するコレステロールが多いと肝臓で合成する量を減らして調整をしてくれます。
ところが、暴飲暴食などをしていると、肝臓で合成されるコレステロールまで増加してしまいます。

また、暴飲暴食をしていなくてもコレステロールを多く含む油を使った揚げ物や、コレステロールを増やす原因となる肉類や乳製品、チョコレートなどの摂取のし過ぎもコレステロール値をあげる原因となります。

②運動不足

運動不足になると体内の血液循環が悪くなります。 すると、コレステロールが消費できなくなり、蓄積されてしまいます。
また、コレステロール値があがるだけでなく肥満の原因にもなってしまいます。
特に30代の男性と閉経後の50代の女性はコレステロール値が高くなりやすいので、適度な運動で代謝を上げましょう。

③喫煙

はっきりとした原因は解明されていません。 しかし、タバコを吸うことで中性脂肪やLDLコレステロールが増えるというデータがあります。

4.LDLコレステロール値を下げるためにすべきこと

①食生活の改善

まず、上記の食生活のところでご紹介したコレステロール値をあげる食品の摂取を控えることです。 その代わりに不飽和脂肪酸(DHA・EPA)を多く含む青魚(イワシ、サンマ、サバ、カツオ、マグロ)などを食べるようにしましょう。
不飽和脂肪酸にはコレステロールを減らす働きがありますが、食事でしか取り入れることができません。 積極的に取り入れてください。

また、野菜や海藻、キノコ類に含まれる食物繊維にも血中コレステロールを低下させる作用があります。
これらをバランスよく取り入れることでコレステロール値の低下が期待できます。

②適度な運動

コレステロール値を下げるためには適度な運動も効果的です。運動は体内に酸素を取り入れながら行う有酸素運動をしましょう。
体の代謝があがり、コレステロールを効率よく消費できる体になります。

ただ、3日間間隔をあけてしまうと有酸素運動の効果がなくなってしまうそうです。
30分のウォーキングでも有酸素運動になります。 帰りに一駅離れたところで降りて歩くなど、毎日続けられる有酸素運動をしましょう。

③禁煙

先ほどもご紹介しましたが、タバコにもLDLコレステロール値を上げる要因があります。
すでにコレステロール値の指摘を受けている人は、禁煙することをおすすめします。

最後に

LDLコレステロール(悪玉コレステロール)自体は体に悪いものではありません。問題はコレステロールの量なんです。
コレステロール値の原因の大半は生活習慣だと言われています。
ですので、自分の生活習慣を見直して、乱れているなと感じた人は改善していきましょう。

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