ホワイトニングのメカニズムとは 歯磨きで白くなるのか?

シェアする

38 f0f1f4e94fa3c061309071ebc74f0790_s

昔は芸能人の専権事項だった感のある歯のホワイトニング。
最近は、歯を美しく見せることへの関心が高まりから、一般人の間でもホワイトニングが浸透しつつあります。
ドラックストアなどでもホワイトニング関連の品揃えが充実するなど、身近な存在になっていますね。
そこで、今回から4回に渡ってホワイトニングについての特集記事をお送りします。

スポンサーリンク
レクタングル大

1.ホワイトニングとは

ホワイトニングは、1989年にアメリカで実用化された技術で、歯の中にある色素を分解して歯の明度を上げるものです。
アメリカではブリーチングと呼ばれていますが、ブリーチング=漂白剤というイメージが強いため、日本ではホワイトニングという呼び方が浸透しています。
歯磨きやクリーニングだけでは不可能な歯の白さを実現できます。

施術は3ステップです。
まず、ホワイトニングをする前に表面についた色素(ステイン)や汚れを落とすクリーニングをします。
クリーニングを終えたら、次にホワイトニング剤(過酸化水素)を塗布していきます。
そして、これにライトやレーザーを当てることによってホワイトニング剤が活性化され、歯の中にある色素が分解・無色化されて歯の明度が上がり白くなるのです。

ホワイトニングには大きく分けて「オフィスホワイトニング」「ホームホワイトニング」の2種類あります。

2.オフィスホワイトニングとホームホワイトニング

①オフィスホワイトニングとは

オフィスホワイトニングとは、歯科医院で行うホワイトニングのことです。
歯に専用の薬剤(過酸化水素)を塗布してレーザーや光を当てて「歯の外側から」白くしていきます。
透明度の高いエナメル質を強くすることで、歯の黄ばみを見えにくくしてくれます。
短時間で白くすることが可能な、即効性があるホワイトニング方法です。

②ホームホワイトニングとは

ホームホワイトニングは、歯科医の指導の下、自分で行うホワイトニングです。
自分の歯型に合わせて作ったマウスピースにホワイトニングジェル(過酸化尿素)を流しこんだものを装着して、「歯の内側から」白くしていきます。
効果を実感するのに2週間以上かかりますが、オフィスホワイトニングよりも効果の持続性が高いとされています。

上記2つホワイトニング方法を組み合わせて行う「デュアルホワイトニング」という方法もあります。

これがホワイトニングの原理です。

ところで、薬局などでホワイトニング効果があると謳う歯磨き粉を見かけますよね?
では、このような歯磨き粉を使うことで、本当に歯は白くなるのでしょうか。

3.歯磨き粉でホワイトニングできる?

最初に結論を言ってしまうと、歯磨き粉でホワイトニングはできません
なぜできないのかと言うと、日本の法令上、ホワイトニングに使用される薬剤を歯磨き粉に配合することができないからです。

ホワイトニングを謳う歯磨き粉には、歯の表面についたステインや着色汚れを磨き落とす研磨剤が多く配合されています。
これらの成分によって少し白くなる感じはするのですが、歯の表面の汚れが落ちただけです。

先述の通り、ホワイトニングのメカニズムは、歯の中にある色素を分解・無色化して歯の明度を上げるというものです。 ただ汚れを磨き落とすだけでは、ホワイトニングとは言えません。そのため、日本で販売されている歯磨き粉でホワイトニングをすることは不可能というわけです。

4.歯磨き粉選びの注意点

歯磨き粉に配合されている研磨剤は、汚れを落とすために必要な成分です。 しかし一方で、歯の表面を覆っているエナメル質を少なからず剥がしてしまうという弊害があります。

エナメル質が剥がれて内部にある象牙質が剥き出しになると、知覚過敏や虫歯菌浸入の原因になります。 そのため、歯磨き粉は研磨剤の量が少ないものを選ぶようにしてください。

最後に

今回はホワイトニングの基礎的な知識についての説明でした。
次回以降、もう少し突っ込んだ内容に入っていきます。
歯は代わりがきかない大切なパーツです。 しっかりとした知識を身に付けて正しいホワイトニングをしましょう。

スポンサーリンク
レクタングル大
レクタングル大

シェアする

フォローする