革靴ってスニーカーのように気軽に洗えないイメージが強いですよね?
たしかに、革靴は手入れの仕方を間違うと革を痛めたりシミができたりします。
ただ、正しい方法で行えば水洗いでキレイにすることもできるんです。
今回は、革靴の水洗いの仕方やお手入れ方法をご紹介します。
1. 革靴の洗い方
革靴は定期的に洗うと長持ちしますし、ニオイもとれて快適に履くことができます。
まず、革靴を洗うにあたって必要な物からご紹介していきますね。
①用意するもの
・革靴専用洗剤(ボディーソープを5%に薄めたものや固形石鹸でも代用可)
・霧吹き(ボディーソープを使用する場合のみ)
・歯ブラシ
・スポンジ
・シューキーパー又は新聞紙
・靴用クリーム
・布
革靴専用のグッズを揃えなくても、身の回りにあるもので代用できるものもあります。
ですから、革靴を履く頻度が少ない人は代用品でいいと思います。
②洗い方の手順
(1)革靴の汚れを布やブラシで落とす
洗剤で洗う前に、革靴の表面についているワックスや汚れを布を使って落としていきます。
革靴の表面に油分やロウ(革靴のクリームに含まれているツヤ出し成分)が残っていると、水が染み込みにくくなります。
ですから水洗い前の下準備として大事な工程なので、油分はしっかり取り除いてください。
縫い目などの細かい部分は歯ブラシで擦っていきます。
次に、革靴の中のゴミをかき出していきます。
特につま先は念入りに行ってください。
驚くほどごっそりゴミがとれるそうです。
(2)革靴の表面を濡らす
水を含ませたスポンジで靴の表面を濡らします。
中途半端に濡らしてしまうと、シミの原因になってしまいます。
少し抵抗を感じてしまう人もいるかと思いますが、思い切って革全体を濡らしてください。
(3)洗剤で洗う
革全体を濡らし終えたら、スポンジに洗剤をつけ、円を描くように優しく洗います。
ボディーソープで代用する場合は、薄めたボディーソープを霧吹きにいれて革靴に吹きつけてください。
その後スポンジで優しく擦り洗いをすればOKです。
(4)布で拭き取る
固く絞った布で洗剤を拭き取ります。
その後、乾いた布で革靴の水気をしっかり拭き取りましょう。
(5)シューキーパーを入れる
型崩れ防止のため、シューキーパーを入れてください。 新聞紙でも代用可能です。
ただし、新聞紙を使用する場合は、中に詰めた新聞紙をこまめに取り替えてください。
そうすると早く乾きます。
(6)陰干しする
革靴は必ず日の当たらない日陰で陰干しします。
陽に当ててしまうと革にヒビが入ってしまうので注意してください。
また、干す場所はなるべく通気性の良い場所で、かかとを下にして立てかけて干します。
温度や湿度にもよりますが、通気性のよい場所で干すと2~3日程度で乾きます。
(7)靴用クリームで保湿
革靴は、濡れると水分と一緒に油分も抜けてしまいます。
すると水が染みこみやすくなったり、ツヤがなくなってしまいます。
革靴が乾いたら靴用クリームでしっかり栄養を補給してあげましょう。
③水洗いに不向きな素材もあるので注意
エナメルなどの光沢の強い素材や、スエードのような起毛系の素材は丸洗いには不向きです。
このような素材の靴は、丸洗いは避けましょう。
2.革靴の雨ジミ対処法
雨ジミの原因は、雨に濡れてしまった部分と濡れていない部分のムラによるものです。
雨ジミは時間が経つと革に定着して直らなくなる場合もあるそうです。
ですから、早めの対処をすることが重要なポイントになります。
①出先での応急処置
革靴が雨に濡れてしまったら、布で水分を拭き取りましょう。
それにより雨ジミができにくくなります。
少し濡れてしまった程度であれば、この応急処置だけでも大丈夫です。
②雨ジミができてしまった場合
土砂降りの雨で濡れてしまったり、すでに雨ジミが出来てしまった革靴は、まず一度全体を濡らします。
濡れてしまっただけや軽い雨ジミの場合は、このまま乾いた布で水分を拭き取って陰干しすれば大丈夫です。
雨ジミがひどい革靴は、靴専用洗剤で洗った方がいいです。
洗い方は上記の方法で行ってくださいね。
洗っても雨ジミが完全に取りきれなかった時は、色付きの革靴クリームを使用します。
シミの境目をぼかすようになじませていくと、目立ちにくくなります。
3.革靴の手入れ方法
①用意するもの
・ブラシ
・布
・革靴用クリーナー
・革靴用クリーム(無色と色付き両方持っておくといいです)
・防水スプレー
革靴を毎日履く人は、上記のグッズを揃えておくことをおすすめします。
②手入れ方法
(1)革靴全体をブラッシング
前から後ろに向かってブラシをかけて、全体の汚れを落とします。
その際、縫い目などの細かい箇所、ヒール部分もしっかりブラッシングしましょう。
(2)クリーナーで汚れを除去
クリーナーを柔らかい布にとり、円を描くように全体に薄く塗り伸ばします。
この時、直接クリーナーをつけたり、たくさんつけてしまうとシミの原因になるのでやめてくださいね。
全体に塗り終えた後は、きれいな布に取り替えて拭き取っていきます。
(3)クリームを塗布
革靴と同系色の色のクリームや無色の革靴用クリームを塗っていきます。
クリームは少量ずつ布にとり、数回にわけて塗りましょう。
この時にソールの部分も忘れずに塗ってください。
クリームは革に脂分を補給して潤いを与えてくれます。
ツヤ出し効果やひび割れ防止、靴の表面に保護膜を作る効果もあります。
色付きのクリームは、塗りすぎると革本来の色味が失われてしまいます。
3~4回に1回程度の使用頻度でいいでしょう。
(4)ブラッシング
クリームを全体になじませるためにブラッシングをします。
このブラッシングには、革自体をマッサージして柔らかくする目的もあります。
(5)仕上げ
上のブラッシングでもツヤは出ますが、布で磨くとさらにツヤがでます。
仕上がりがキレイになるので、優しく磨き上げていきましょう。
最後に防水スプレーを吹きかけてお手入れ完了です。
水だけでなく汚れをつきにくくする効果もあるので、後の手入れがラクになります。
最後に
革靴を洗うことに抵抗を感じてしまう人が多いと思いますが、上記のような方法で洗うことができます。
革靴は清潔に保つことで長持ちするので、ぜひ参考にしてみてくださいね。