家電量販店などに行くと、ズラッとたくさんの掃除機が並んでいます。
大きさ、方式の違い、吸引力、デザインetc… いざ掃除機を購入しようとしても、どれにすればいいのか悩んでしまいます。
そこで今回は、主に方式の違いに着目した掃除機選びについてお話ししたいと思います。
1.掃除機の選び方のポイントになる項目
①集塵(しゅうじん)方式
これはゴミを集める方法のことをさします。
この集塵方式に紙パック式とサイクロン式があるのです。
2つの違いについては後ほど詳しくご紹介します。
②吸い込み仕事率
吸い込み口の真空度と風量を、W(ワット)を使って数値で表したものです。
数値の測定は、掃除機の延長管の先端に測定装置を取り付けて風量と真空度を測定していきます。
ですがこれはあくまでも目安で、数値がそのまま吸引力に反映されるとは限りません。
なぜかというと、測定方法が実際に掃除機を使用する状況と異なるからです。
数値を測定する際、掃除機の中には何もゴミが入っていません。
実際多少はゴミが入っていると思うので、これがまず1つ目の使用状況の違いです。
2つ目の違いとして、先端に装着するノズルによって、ゴミを取る力や床との密着度が大きく左右されるのですが、測定の際にはこのノズルを装着していません。
つまり、まったく同じ吸い込み仕事率の掃除機でも、装着するノズルによって吸引力が変わるということです。
なので、吸い込み仕事率=吸引力ではありません。
ただし、吸い込む力を測定した数値になるので、掃除機のパワーの参考にはなります。
紙パック式の場合は500~600W、サイクロン式は200~400Wが一般的な吸い込み仕事率です。 なお、サイクロン式は、高機能の製品ほど吸い込み仕事率が低くなっているそうです。
③ノズルの種類
(1)(自走)モーターノズル
ヘッド(吸い込み口)内のブラシがモーターの力で回転するタイプです。
ローラーがついているものを自走モーターノズルと言い、ブラシの回転でローラーが動く仕組みになっています。
そのため、進みにくいカーペットの上でもスイスイ前に進むことができます。
モーターノズルは、ノズルの中で最も優れた吸引力を持っています。
吸引力を重視したい場合や、カーペットや細かい隙間までしっかり掃除したいという用途に向いています。
(2)タービンノズル
ヘッド内のブラシが風の力で回転するタイプです。
ゴミを取る力は弱くなってしまいますが、モーターがないので運転音が静かなものが多いです。
音を気にする人や、フローリングや畳を中心に使用したい人向けです。
(3)ブラシなしノズル
名前の通りヘッド内にブラシがありません。
そのため吸い込む力のみでゴミを集めるタイプになります。
少し古いタイプの掃除機に多いようです。
価格を重視したい人や、フローリングや畳を中心に使用したい人向けとなります。
2.紙パック式とサイクロン式の違い
①紙パック式とは
使い捨ての紙パックを使用してゴミを集めます。
紙パックにゴミが溜まるため、ゴミを捨てる頻度は数ヶ月に1度で大丈夫です。
また、ゴミを捨てる最近、紙パックごと捨てるのでにホコリが舞いにくくなっています。
消耗品となる紙パックが必要となりますが、こまめな手入れが必要ないのでラクなデザインです。 ですが、ゴミを溜め過ぎてしまうと空気の流れが悪くなってしまいます。
そのため吸引力が落ちたり、嫌なニオイが発生する場合もあります。
また、紙パックを装着するため、一般的に本体が大きくなります。
②サイクロン式とは
空気とゴミをたつまき状に回転させながらゴミを集めます。
ゴミはダストカップと呼ばれる容器に溜まるので、消耗品は不要です。
その代わり、こまめにゴミを捨てる必要があります。
ただ、こまめにゴミを捨てる手間がある反面、吸引力は落ちにくく排気もキレイなため、ニオイも出にくくなっています。
また、ダストカップが小ぶりのため、本体がコンパクトなものが多いのが特徴です。
③両者の違い
紙パック式とサイクロン式の違いをまとめると、
・ゴミを集める方法
・ゴミを処理する頻度
・消耗品(紙パック)の有無
の3点となります。
3.紙パック式とサイクロン式どちらがいいの?
それぞれ特徴があるので、自分に合った掃除機を選ぶことがポイントだと思います。
例えば、こまめな手入れが面倒くさい人や、処理する時のホコリが気になる人は紙パック式がおすすめです。
一方、コンパクトさや吸引力の安定、排気のクリーンさを求めるのであればサイクロン式がおすすめです。
どちらがいいのかは、その人の生活スタイルや性格などによってそれぞれ違ってきます。
なんとなくサイクロン式の方が新しくて性能も良さそうな気がしますが、先述の通りそれぞれメリット・デメリットがあり、どちらがいいとはハッキリ断言できないのです。
ただ、どちらもゴミを溜めすぎると吸引力は落ちます。 掃除機の力を十分発揮するためには、定期的なゴミの処理が必要不可欠だということは共通なのです。
最後に
掃除機の選び方のポイントには、上記のようなチェック項目があったんですね。
何となくで数字の意味を誤解してしまっている人もいるのではないでしょうか。
私もその1人で、吸い込み仕事率=吸引力と思い込んだまま、少し前に掃除機を購入してしまいました…
あなたにぴったりな掃除機を選ぶためにも、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。