巻き爪の治し方① 病院での治療法と費用、保険適用の可否も

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巻き爪は、ヒールなどの先端が細い靴を履く機会が多い女性に出やすい症状です。
軽度であれば痛みも少ないですが、重症化するとひどい痛みや炎症、化膿を引き起こします。
その巻き爪治療には、病院での治療法と自宅で行う治療法があります。
今回は第1弾として、病院での治療法についてご紹介します。

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1.巻き爪とは

巻き爪とは、爪の両端が内側に巻きこむ状態をいい、「陥入爪(かんにゅうそう)」とも呼ばれています。
軽度の巻き爪は軽く巻き込む程度ですが、重症化すると渦巻き状になります。 こうなると激しい痛みや炎症、化膿を引き起こし、場合によっては歩行が困難になる場合もあります。
巻き爪の原因には「遺伝」「爪の切り方」「靴」「水虫」「加齢」「肥満」などさまざまなものが考えられます。

2.巻き爪は何科で受診する?

巻き爪は皮膚科・外科・形成外科で受診することができます。
病院によって巻き爪の治療方法は異なります。
さらに、治療法によっては施術する医師の技量によって仕上がりに差が出る場合もあります。
病院選びは慎重にしっかりと行いましょう。

3.病院での治療方法

①部分切除

軽度の巻き爪向けの治療法で、皮膚に食い込んだ部分を切除する方法です。
手術の際、局所麻酔をするので、痛みを感じることなく治療を受けることができます。

施術時間も10~30分と短時間で終わります。
この施術により、6ヶ月程度は巻き爪の症状はおさまります。 ただ、爪が伸びてくる際に再発しやすく、再発の可能性は40~80%と高い確率になっています。

②フェノール法

巻き爪部分を切除したあと、フェノールという薬品を使用する治療法です。
フェノールで爪母(そうぼ)を腐食させ、巻き爪の原因となる部分の爪を生えてこないようにします。
爪母(そうぼ)とは、爪の根元部分にある半月状の白くなっている部分で、新しい爪を作る役割を果たしています。

施術時間は10~30分と短時間で終わり、局所麻酔を使用するので治療中の痛みはありません。
治療後は内服薬や外用薬を1週間ほど使用します。

この治療法は、分厚い爪や湾曲の強い爪でも施術可能で、ほとんどの巻き爪に対応できる方法です。 ただし、部分切除同様に再発しやすいです。
また、施術をする医師の技量によって効果や仕上がりに差がでる方法でもあります。

③プレート法

この方法は、形状記憶合金プレートを爪の表面に貼り付ける方法です。
このプレートが元の形状に戻ろうとする力を利用して、巻き爪の矯正を行います。
プレートは医療用接着剤で爪に固定するだけなので、痛みはほぼありません。 というよりむしろ、プレート装着後すぐに痛みがひくことがほとんどとされています。
最近では、グラスファイバー製の薄い板を使った「B/Sブレース方式」というものも普及しています。

プレート法による施術時間は10分程度とかなり短時間です。
ただ、重度の巻き爪の場合にはプレートの貼り付けができないため、軽度から中度の巻き爪の治療法になります。 また、治療期間は完治まで半年から1年と長期間かかり、その間定期的な通院が必要です。

④ワイヤー法

(1) VHO法

スチールワイヤーの両端を爪の左右に取り付け、専用のフックでねじって固定し、巻き爪を矯正する方法です。
爪の切除や穴をあけたりしないので、爪に損傷を与えずに治療ができます。
その分、衛生面でも安心な方法になります。

湾曲の形状や爪周りの状態に合わせてワイヤー調整ができるので、痛くて爪が伸ばせない人にも有効です。
施術時間は、15分と短時間で済みますが、完治までに半年~2年と長期間の時間を要します。
その間、3~4ヶ月に1回の通院も必要です。

(2) マチワイヤー法

マチワイヤーとはニッケルやチタンなど特殊な合金でできた形状記憶ワイヤーです。
このワイヤーが元の形状に戻ろうとする力を利用して巻き爪矯正をおこないます。
施術内容は、まず爪の伸びた部分にドリルで穴をあけます。 そこにマチワイヤーを通し、医療用接着剤で固定したら完了です。

施術時間は5分程度と短く切除をしないため、爪の幅が狭くなったり見栄えにも影響はでません。 ですが、穴をあけるのは爪の伸びた部分になるので、爪が短いと取り付けができません。
取り付けができれば、矯正力の強い治療法になります。
治療期間はVHO法同様、半年から2年と長期に渡り、その間、数ヶ月に1度ワイヤーを交換するために通院が必要です。

⑤爪母全切除法

重度の巻き爪治療法の1つで、この方法は最終手段ともいえる治療法になります。
なぜかというと、爪母をすべて切除して爪を2度と生えてこないようにする方法だからです。
つまり、痛みなどツラさからの解放と引き換えに、爪を失うことになるのです。

施術時間は30分から1時間かかり、術後数日間は安静にしなくてはなりません。
また、痛みがしばらく続くので、鎮痛剤の服用が必要です。
治療期間は2~3週間と、他の巻き爪治療に比べると短期間で終わります。

4.治療にかかる費用と保険適用の可否

費用については、治療法や治療期間、医療機関によって異なります。
ここで紹介するのは平均的な相場です。 治療法選びの目安・参考程度にお考えください。

①部分切除法

保険適用で、1ヶ所あたり8,000円程度です。

②フェノール法

保険適用で、1ヶ所あたり5,000~10,000円程度です。

③プレート法

保険は適用されず、プレート1枚あたり5,000円程度です。

④VHO法・マチワイヤー法

どちらも保険は適用されず、1ヶ所あたり10,000円程度です。

⑤爪母全切除法

保険適用で、1ヶ所あたり15,000~20,000円程度です。

以上が各治療法の大体の相場になります。
実際の費用は、治療を受ける医療機関に問い合わせてみてくださいね。

最後に

巻き爪治療を病院で行う場合、ご紹介したようにさまざまな治療法があります。
どの治療法も当日に帰宅できるので気軽に受けやすいです。
ただ、施術方法によって完治までにかかる時間や痛みの有無、薬の服用の有無などの違いがあるので、自分にあった治療法を選択しましょう。
実際に巻き爪の状態を診察してもらって、医師の判断を仰ぐのも良いと思います。

重症化すると、最悪爪自体を取り除かないと症状の改善ができなくなることもあります。
それを防ぐには、早めに治療することです。 巻き爪で悩んでいる・毎日痛みに耐えているという人は、医療機関で治療を受けてみてはいかがでしょうか。

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